染、色備忘録⑥(ネタバレ有)
演出について
私は元々舞台好きで、中学生の頃から劇場通いをしていたし、実際勉強もしていたことがあるんだけど、ジャニーズの舞台は瀬戸山さんが演出された「グリーンマイル」が初めてで。
その時、ものすごく衝撃を受けた。
グリーンマイル、初日は原作は読まず、映画だけ見た状態で行ったんだけど、やっぱり電気椅子やコーフィの不思議な力をどう舞台で表現するんだろうって謎で。
でも実際見たら、それが見事に表現されていた。観客は立会人になってた。
プロジェクションマッピングの使い方もすごく綺麗で鳥肌がたったし、ポールの苦悩を表現するところとか、場面説明をポールの長台詞で見せるところとか、舞台だからこそできるグリーンマイルになってた。
そして最後の「このグリーンマイルは長すぎる」で鳥肌が止まらず、終わってからもずっと震えてた。
この衝撃を超える舞台にはもう出会えないじゃないかなって思ってた。
それが出会っちゃったのが染、色だった。
グラフィティアートをプロジェクションマッピングで表現するっていうのは情報で知っていたけど、知っていても圧巻だった。
深馬と真未が生き生きと描くから、尚更その映像もキラキラと輝き出して。
そこ以外でも、スクリーンを使ってグラフィティアートを表現するシーンがたくさん出てくるんだけど、そこがすごく美しい。
そしてそのアートが、飛び出してきそうな気迫もある。
今回の演出、どこまで加藤さんが脚本に書き込んでて、どこまで忠実に再現したのか。どこからが瀬戸山さんの案なのかわからないけど(戯曲本ください←)、この美しさは瀬戸山さんの力なんだろうなって。
いわゆるラブシーン?とか、最後の1人でのシーンとかも。
1歩間違えばエグさが出てしまうというか、生々しくなり過ぎそうなところも、すごく綺麗に、でも綺麗なだけじゃなく、苦しさは心には迫ってくる演出にして、舞台という生物な場所で具現化したのは本当にすごいなと。
もちろんそれを演じ切った正門くんもすごいんだけど。
グリーンマイルで、瀬戸山さんの演出が大好きだと思った。
染、色を観て、また更に瀬戸山さんの演出が大好きになった。
これから、ジャニーズ関係なく、いろんな舞台が観てみたいって改めて思った。
このコロナ渦で舞台(エンタメ)業界は本当に悔しい思いをたくさんしてきて。
その時に瀬戸山さんがたくさん活動されていたのも、ツイッター等で拝見していて。
本当に演劇に対する愛にあふれているからなんだろうなって。
瀬戸山さんと加藤さんがタッグを組んだことがあって良かった。
信頼しあえる関係になってて良かった。
主演と演出のタッグも最高だったのに、クリエイターとしてのタッグまで見れて、更にその主演が正門くんて幸せすぎた....
3人の対談があるパンフレットは家宝です。
瀬戸山さんの加藤さんの作品に対する愛が本当に嬉しくて。
だからこそここまで具現化してくださったんだって。
そして正門くんの成長に繋がる演出方法でもあって。
染、色がこのカンパニーで本当に良かった。
素敵な作品を届けてくださって本当にありがとうございます。
どうか、どうか無事に、誰1人欠けることなく、大千穐楽を迎えられますように...