染、色備忘録④(ネタバレ有)
キャストさんの感想(真未・杏奈)
真未(三浦透子)
原作の美優のポジションかと思いきや、全く別のポジションで。
登場の瞬間から異物感を覚える存在感。
狂気にも見えるけど、可愛くて、深馬が惹かれるのも納得で。
それこそ「無邪気で色っぽかった」のかも。
そして、原作にもある深馬がスプレー缶を隠してしまうシーン。
あそこは本当に「子ども」のようで。
それまでは、いろいろ知ってて、でもだからこそ「自由」(これもキーワードだよね)に生きてるように見えるお姉さんなんだけど、あの瞬間は子どもになるの。あまりにも原作を読んでイメージしたシーンがそのまま再現されていてビックリした。真未と美優は別物なんだけど、だけど重なって。やっぱりこれは「染色」なんだと思った。
でもここ以外は、やっぱりお姉さんなんだよね。無邪気で、可愛いけど、お姉さん。
その塩梅が絶妙だった。
深馬が真未とそういう関係になって、胸に顔を埋めるシーンがあるんだけど、エロさを感じるというよりは、綺麗な色気はもちろんあるんだけど、同時に包容力があって、やっと深馬は甘えられたのかなって。
エロに持っていくわけじゃなく、美しく、でも関係性をしっかり表す絶妙な空気感は、透子ちゃんだからこそ出せたんだろうなって。
所属事務所もユマニテさんだし、演技派なんだろうとは思ってたし、映画でのお芝居もすごく好きだったんだけど、生で見たら尚更圧倒されて、すごく引きこまれて大好きになった。
他のお芝居ももっとたくさん見てみたいな。
あ!あと、深馬とのダンスシーンも!息ピッタリで、描くのが楽しい!!って気持ちが全面に伝わってくるんだけど、でも色気もあって、オーラもあって...すごく良かった。
原作の美優とは違う真未という難しい役。透子ちゃんが演じてくれて良かったと、原作ファンとして強く思いました。
舞台版が美優じゃなくて真未で良かった。透子ちゃん演じる真未で本当に良かった。
杏奈(黒崎レイナ)
唯一原作と名前が変わってない杏奈。
レイナちゃん、正門くんの次に雑誌に取り上げられる機会が多くて、そこでレイナちゃんが杏奈のことをいろいろ話してくれてたんだけど、原作からは想像できないくらい切ないポジション、苦しいポジションになってて。
どんな子になってるんだろうってドキドキしながら観に行った。
マジで本当に切なかった!健気で、いい子で、可愛くて。でもちょっと不器用で。
原作の杏奈は世渡り上手だし、いい子はいい子なんだけど、結構積極的だし。
だけど、舞台の杏奈は深馬と2ヶ月会えなくても我慢してて。でも会いたいから、学校の近くに行ってみたり、差し入れだって準備してたり。
それが男性からしたら重く感じられるちゃうかもしれないけど、でも、大学生くらいの時ってそんな風になっちゃうよね。女の子は特に。
深馬くんが大好きで、大好きだから邪魔にはなりたくなくて、でも側にいたくて。
切ない!!!!
でもその絶妙なバランス。切ない。健気。可愛いって思わせるバランスだったのは、レイナちゃんだから出せたんだろうなって。
1歩間違えば、女から見ても「重すぎるやろ!」ってなったり、「あざとい」って見えてしまってたと思うし。
あと、瀬戸山さんから声色を意識するように言われてたらしいんだけど、そこも見事にクリアしてたと思う。表情とかも。
やっぱり深馬に会う時と、北見や原田に会う時と、滝川教授と話してる時。ちょっとずつ違って、そこがリアルだった。
レイナちゃん自身、舞台が好きでずっとやりたかったって言ってたみたいだから、これからどんどん舞台もやってほしいな。
とにかくめちゃめちゃ可愛かった。杏奈幸せになってくれ...!!!